単に半導体を売るだけでなく、付加価値をつけて提供するのが立花エレテックの強み。その技術的な付加価値をつけるのが僕たちの仕事。具体的には、マイコンにプログラミングまで施した状態で、お客さまに提供していきます。
僕が担当するのは、あるお客さま(家電メーカー)の炊飯器に使われるマイコン。最近の炊飯器は、お米の状態や量を見ながら、ふっくらとかもっちりとかさまざまな炊き方ができるのですが、それをコントロールするのがマイコンなんです。お客さまと打ち合わせをしながら、仕様が実現できるようにプログラムを組んで、実装と評価を重ねながら作り込んでいきます。
炊飯器は入社3年目のときから担当。最初の仕事は、前任者がプログラミングを終えたところで、僕が引き継ぐことになりました。「初めてでも大丈夫!」と言われて安心していたところ、不具合が発覚。中国向けの炊飯器だったのですが、液晶表示の一部が中国語になっていない!慌てて原因を探り、上司の助けを得て修正しましたが、あれは焦りましたね。初めてのお客さまとの対面が、そんな具合だったのでバツが悪かったのですが、その後の開発や実装、評価をやりきって今では良好な関係に。
これまでにない新機能をゼロからつくるのは、まだまだ知識不足で苦労しますが、だからこそ仕様どおりに動いた時のよろこびは大きい。目指すは「信頼される職人のようなエンジニア」。僕自身は自炊をしないのでお米は炊きませんが、まずは誰よりも美味しく炊けるマイコンプログラム設計ができるエンジニアになりたいですね。
生まれは佐賀で、16歳で親元を離れて長崎の高専に進学。卒業研究ではワイヤレスで充電できる海中探索用ロボットを開発していた。卓球部の先輩から立花エレテックの話を聞いて興味を持つ。最終的な決め手は、上場企業であり、様々な製品の開発に携わることができ、仕様決めから設計、評価まで関わることができる点に魅力を感じたから。